シラカバ樹液採取

北国の雪解けが始まる頃、シラカバが芽吹きを始める準備として盛んに水を吸い上げる時期があります。その時期は場所によって違いがありますが、３月下旬から４月中旬。ほんのりと甘く、ミネラルをたっぷり含んだ樹液は早春の森の恵みです。

１２ミリの木工用ドリルの刃。
　　　鉄工用ではきれいな穴が開かない。
ドリルの刃を回すモンキーレンチまたはスパナ。
　　　電動ドリルは穴の深さの調節が難しい。
刃の先から５センチのところに目印のビニールテープを巻いておく。怪我防止のため根本まで巻いて置いた方が安全。

外径１０ミリのビニールチューブ。
穴に差し込む方に、パッキンの役目をする
ビニールテープを巻き付け
ひもを縛っておく。
縛り方は巻結びが良い。

樹液を受ける空のペットボトルとアルミ箔。
盛んに出る時には一晩で４リットルほど採取できる。
アルミ箔は、甘い樹液に誘われてやってくる虫が
ボトルに入り込むのを防ぐために使用。

斜め上方に向けて穴を穿つ。
木の径に合わせて深さは調節。
直径３０㎝の木で５㎝程度。

穿った穴に、先にビニールテープを巻いたチューブをしっかり差し込み
抜けないようにひもで縛り付ける。
樹液を受けるペットボトルも木に縛り付ける。
虫除けのアルミ箔を巻き付けるのを忘れないように。
後は樹液が溜まるのを待つだけ。

樹液を採取し終わったら、木に感謝の気持ちを込めて
栓をしてあげてください。シラカバにはシラカバで。
穴を開けっぱなしでは樹液がだらだらと流れ出てきて
木が可哀想です。

穿った穴に栓をしたところ。出っ張っている部分は
切り落とします。

樹液の採取は、樹木の所有者の了解を得てから実施のこと

樹液の出方はその年の気温経過、雪解けの
状況によって異なる。
今年（２００５年）は雪解けが遅く、樹液が出始め
たのは、フレメム小舎では４月６日頃。
４月８日で２４時間に約１リットルが収穫できた。
シラカバが芽吹くまでの半月はほのかに甘い
樹液で喉を潤すことが出来る。

ペットボトルに溜まった樹液